ゴール設定は「制約ゼロ」から!バランスホイールで人生全体をデザインする

ゴールを設定する際には、まず心の中の制限を取り払います。
時間がない、お金が足りない、人脈がないといった制約は一旦脇に置きましょう。
制約を取り除くことで、普段は見過ごしていた選択肢が自然と浮かび上がってきます。
心理学では、注意の向け方によって「見えているのに見えない」状態をスコトーマ(心理的盲点)と呼びます。
制約を外すことは、この盲点を取り除き、可能性を広げる行為です。

まずは、思いついたゴールをノートに自由に書き出します。
現実的かどうかは気にせず、もし何でも叶うなら何をしたいかという問いに正直になりましょう。
書く途中で立ち止まらず、順番や整合性も考えずに進めます。
書き終えたらその日は閉じて、翌日に落ち着いて読み返します。これが第一歩です。

翌日、ノートを開いたら、書き出したゴールを人生の各領域に分類します。
例えば、仕事やキャリア、収入や資産、健康、家族や友人との関係、メンタルヘルス、社会貢献、人間関係、趣味、創作活動、学び直し、住まいや生活スタイル、休日の過ごし方、セカンドキャリア、老後の計画などです。
円の中心から放射状に領域が広がるイメージを持つと理解しやすいでしょう。
各領域に少なくとも一つはゴールを設定し、空白の領域があれば、そこに未来のイメージを置いてみます。

「どうやって生きていくか」を「どんな仕事で稼ぐか」と捉えると、人生は平面的になりがちです。
仕事や年収に価値を置きすぎると、他の領域が見えなくなります。
しかし、現実の幸福や持続的な成果は、複数の領域が互いに支え合うことで安定します。
健康が向上すれば集中力が増し、良好な人間関係は回復力を高めます。
学びや趣味は創造性を刺激し、仕事に新たな視点をもたらします。
バランスホイールは、すべてを均一にするのではなく、相互作用を設計して底上げするための地図です。

分類を終えたら、各領域で最もワクワクするゴールを一つ選びます。
そして、その日のうちに取れる最初の一歩を決めます。
健康なら、今夜は早めにスマホを置いて寝る。
人間関係なら、久しぶりの友人にメッセージを送る。
資産づくりなら、週末に積立設定を見直す時間を作る。
小さな行動で構いません。
行動を起こすことで、頭の中のイメージが現実に近づき、次の行動が取りやすくなります。

魅力的なゴールには、心が前向きに進みたくなる感覚と、今の延長では届かない高みの両方が含まれています。
ワクワク感はモチベーションの原動力であり、義務感よりも長続きします。
現状を超えることで、新たな学びや人々、環境を自ら選び直す機会が生まれます。
少しの恐怖を感じるのは自然なことで、その違和感は視野が広がり始めている証拠です。

ある人のバランスホイールには「老後」の欄が空白でした。
向き合うのが怖かったと後に語ってくれました。
そこで、その言葉を“第二の人生”に柔らかく置き換えてみました。
60歳からの再学習、海辺での3週間の執筆滞在、地域の学生へのメンタリング――紙の上では自由に描けると気づいた瞬間、現在の働き方を少し変えようという気持ちが芽生えました。
遠い未来のゴールが、今日の選択を変える力を持っています。

制約を取り払い自由に描く。
そして翌日、人生の各領域を見直す。
各領域に、ワクワクし、現状を超えるゴールを設定する。
今日の一歩を静かに決める。
このシンプルな流れを、繰り返します。
ゴールは一度決めたら固定されるものではなく、あなたの成長に応じて更新される進行形の設計図です。
あなた自身がデザイナーであり、編集者でもあります。
人生の円は、あなたの手で少しずつ整えられていきます。

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この記事を書いた人

苫米地式コーチング認定コーチ/苫米地式コーチング認定教育コーチ/TICEコーチ/PX2ファシリテーター。 苫米地英人博士から指導を受け、青山龍ヘッドマスターコーチからコーチングの実践を学び、世界へコーチングを広げる活動を実施中。あなたのゴール達成に向けて強力にサポートします。

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