新たな挑戦を始めると、思いがけないところで“ドリームキラー”に出会うことがあります。
ドリームキラーとは、他人のゴールを阻むようなネガティブな言葉や態度を示す人々のことです。
しかし、彼らは必ずしも悪意を持っているわけではなく、むしろ大切な人ほど「あなたのために」と心配し、助言をしてくれるのです。
例えば、親が「安定した企業で働く方がいい」と言ったり、パートナーが「家族の時間をもっと大切にしてほしい」と言って落ち着いた生活を勧めたりします。
同僚や先輩も「この道は厳しい」と、あなたの挑戦を思いやりながら忠告をくれることがあります。
彼らは自分の経験や価値観に基づいてあなたの将来を考えているため、結果的に夢を遠ざけるように感じられるのです。
アメリカの研究によると、ゴールを紙に書き、毎週進捗を報告する相手がいると達成率が上がる一方で、サポートの意図がない人に話すと焦りや不安が生じることがわかっています。
これは、親しい人ほど「あなたの幸せを思って」と言いながら、自分の価値観を押し付けてしまうからです。
では、誰にも話さずに一人で抱え込むべきでしょうか?
おすすめは、あなたのゴール達成をプロとして支援できる“コーチ”にだけゴールを打ち明けることです。
コーチはコーチング理論に基づき、あなたの思考や行動を客観的にサポートしてくれます。
もし身近な誰かにゴールを話してしまった場合は、“包摂ゴール”を設定してみましょう。
包摂ゴールとは、あなたと相手の両方の利益や価値観を含む共通のゴールです。
例えば、あなたが「海外マラソン完走」を目指し、パートナーが「健康の維持」を大切にしているなら、「来年の家族旅行で一緒に5kmファンランに参加する」という包摂ゴールを立てます。
これにより、相手の不安や疑念が和らぎ、二人で前向きに取り組めるようになります。
興味深いことに、ゴール達成に向かって大きく前進するときほど、ドリームキラーは活発になります。
これはゴールと現在とのギャップが大きいほど、その差を埋めようとする“引力”が強まるからです。
つまり、あなたが本当に進んでいる証拠とも言えます。
ドリームキラーはあなたの夢を奪おうとしているのではなく、自分の経験や価値観から“あなたを守ろう”としているのです。
だからこそ、本来のゴールはコーチだけに共有し、必要に応じて包摂ゴールを活用することで、自分の道を確かなものにしましょう。
そして、ドリームキラーが現れたら、「今、ゴールに近づいている」とポジティブに捉えて前進を続けてください。