have toを捨てる時間術:小さな一歩

少し立ち止まって考えてみましょう。
あなたは、これからの人生をどのように過ごしたいですか?
誰と一緒に、どんな場所で、どんな気持ちで一日を終えたいですか?
私たちにとって唯一の限られた資源は時間です。
お金は増やせても、体力は回復しても、時間は取り戻せません。
コーチングの元祖である故ルー・タイス氏は「選べないのは死ぬことだけだ」と言いました。
つまり、それ以外は選択可能なのです。
日々の小さな選択が時間の質を形作り、最終的に人生の質を決定します。

多くの人は「have to(やらなければならないこと)」でスケジュールを埋めます。
締切や評価に追われると一時的に加速しますが、長続きしません。
一方で「want to(やりたいこと)」から生まれる行動は、疲れている日でも不思議と前進できます。
続けられるかどうかは、動機の源にかかっています。
同じ一時間でも、気が進まない資料作成に費やすと時計ばかりが気になります。
終わった後に残るのは解放感だけです。
興味のある本の要点をまとめる一時間なら、集中が途切れず、読み終えた後に学びの余韻が残ります。
時間の価値は、終わった後の感情の残り方で決まるのです。

例えば、「今日は丁寧に話す」と決めるだけで、意思決定が軽くなり、人との関わり方が変わります。
通勤の三十分を学びの時間に変えることもできます。
専門的なポッドキャストを聴くことで、週に二時間半、月に十時間の学びが積み重なります。
まとまった時間がなくても、分割すれば積み重ねは可能です。
夜の十分を回復の時間に充てると、睡眠の質が向上します。
照明を落とし、ストレッチと深呼吸をするだけで、翌朝の集中力が変わります。
回復は休息ではなく、生産性の一部だと実感できるでしょう。

完璧主義は脆い設計です。
理想のルーティンを一気に作ろうとせず、最小の行動から始めると、続けられる感覚が早く訪れます。
他人の正解に流されると、自分の感覚とズレが生じます。
基準は「自分の快適さ」に置き換えましょう。
体が軽くなるか、時間が早く流れるかで判断してみてください。
「時間がない」という口癖は、脳に証拠を集めさせます。
問いを「どうすれば時間を作れる?」に変えると、解決の道が開けます。
言葉が思考を作り、思考が行動を生み出します。

予定の入れ方、断り方、スマホとの距離は、すべて自分で選べる領域です。
主導権は取り戻せます。
限られた時間をどれだけ充実したものに変えられるかが、最終的に人生の価値を決めます。
あなたの「want to」が、その変換装置になります。

最後に、最初の問いをもう一度考えてみてください。
この貴重な時間をどう過ごしたいですか?
今この瞬間にできる小さな実験を一つ決めて、今日の予定に組み込んでみてください。
マインド(心と体)の使い方は学べます。
小さな一歩を繰り返すたびに、人生の時間は確実にあなたのものになっていきます。

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この記事を書いた人

苫米地式コーチング認定コーチ/苫米地式コーチング認定教育コーチ/TICEコーチ/PX2ファシリテーター。 苫米地英人博士から指導を受け、青山龍ヘッドマスターコーチからコーチングの実践を学び、世界へコーチングを広げる活動を実施中。あなたのゴール達成に向けて強力にサポートします。

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