エフィカシーが上がる視点の整え方

私たちは皆、マインド(心と身体)の働きによって「見えないもの」を抱えています。
これがスコトーマ、つまり心理的な盲点です。
コーチも例外ではありません。
そのため、コーチは自分自身もコーチングを受け、偏った視野を定期的に修正しています。

スコトーマとは、慣れや思い込み、役割や経験によって、無意識に「見える情報」と「見えない情報」を選別してしまう現象です。
毎日同じ通勤路を歩いていると、新しくできた小さなカフェに気づかないことがあります。
会議でコストを重視する癖があると、長期的な投資の可能性が見えなくなることもあります。
脳は情報処理を効率化する一方で、こうした見逃しを生むのです。

コーチは人の変化を支える専門家ですが、人間である以上スコトーマから完全に自由にはなれません。
他者の視点という「外部の鏡」を通して、自分の盲点を点検する必要があります。
かつて“元祖コーチ”として知られるルー・タイス氏も、苫米地英人博士にスコトーマを外す支援を依頼しました。
マインド(心と身体)の仕組みを熟知しているからこそ、外部の視点が不可欠だと理解しているのです。

コーチングを受けるときに最も大切にしているのは「体感」です。
頭で知っているはずのことが、身体感覚を伴って腑に落ちる瞬間があります。
あるセッションで、コーチから「それは本当に前提ですか? それとも仮説ですか?」と問われたとき、長く結んでいた思考の結び目がほどけました。
その直後、エフィカシーが一気に高まり、次に取る行動が自然と定まっていきました。
体感を伴う気づきは、数日から数週間をかけてじわじわ効いてきます。
セッションで心に投げ入れられた小さな変化の種が、思わぬタイミングで花を開かせるのを何度も経験しました。

まず、問いの言い換えを試してみてください。
「できない理由は?」ではなく「もしできるとしたら最初の一歩は?」と自分に尋ねます。
次に、視点の反転を一度だけ採用してみましょう。
「逆が正しいとしたら?」と仮定して、普段は選ばない案を小さく試してみます。
最後に、外部の鏡を用意します。
五分だけ同僚や友人に質問役を頼み、事実・解釈・行動の三点を淡々と聞き出してもらいます。
短い時間でも焦点がふっとずれる感覚が生まれ、見えなかった選択肢が浮かび上がります。

エフィカシーは「私ならやれる」という実感です。
これが高まると、決断の速度が少しずつ上がり、行動の質が安定します。
スコトーマが外れると、同じ課題に向き合っても、先に目に入るのは重さではなく可能性です。
この見え方の違いが、数週間後の成果に静かに効いてきます。

コーチングは、今の自分に小さな揺さぶりを起こし、未来の選択肢を増やす営みです。
セッションで生まれた感覚を大切に育てていくと、ある朝ふいに、世界の明るさが一段上がっている自分に気づきます。
その瞬間を、私はいつも楽しみにしています。
ワクワクしながら。

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この記事を書いた人

苫米地式コーチング認定コーチ/苫米地式コーチング認定教育コーチ/TICEコーチ/PX2ファシリテーター。 苫米地英人博士から指導を受け、青山龍ヘッドマスターコーチからコーチングの実践を学び、世界へコーチングを広げる活動を実施中。あなたのゴール達成に向けて強力にサポートします。

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