忙しい日々の中でゴールを考えると、つい現状の延長線上で考えてしまいがちです。
そこで役立つのが、時間軸を大胆に未来へと伸ばし、そこから現在に戻ってくる方法です。
5年後や10年後だけでなく、100年、1000年、2600年先の未来を想像することで、評価や損得を超えて「本当に望む世界」が見えてきます。
私たちの思考は、目の前の制約に縛られがちで、その結果、過去の延長にある小さな目標しか描けないことがあります。
しかし、時間軸を極端に伸ばすと、視点が“自分の達成”から“世代を超えた変化”へと自然に移行します。
短期的な評価から解放され、心から望む未来像が浮かび上がります。
ここでいう「現状の外」とは、今の能力や資源では説明できない未知の領域です。
見えないからこそ、可能性を考えるための視点転換が可能になります。
静かな場所で目を閉じ、まずは呼吸を整えます。
そして、5年後、10年後、100年後、1000年後、2600年後の世界を順に思い描いてみてください。
そこにはどんな生活や仕事、学びが広がっているでしょうか。
人と技術、自然の関係はどうあるべきでしょうか。
ここで“正解”を求める必要はありません。
理想を言葉になる前の感覚で捉えることが目的です。
遠い未来を出発点にすると、今日の一歩が見つけやすくなります。
例えば、生活や環境を考えてみましょう。
100年後には、子どもが川で安心して遊べるほど水がきれいで、街中に緑の“居場所”が点在している世界を想像します。
10年後には、近所で月1回の清掃と交流の会が当たり前に開かれ、循環型の取り組みを学ぶ場が根付いている。
5年後には小さなコミュニティ菜園があり、季節ごとのイベントが年4回行われている。
ここまで描ければ、今日やるべきことが明確になり、理想と日常の間に橋がかかります。
「夢が大きすぎて怖い」と感じたら、超長期の想像は評価のためではなく、評価の圧力から解放されるための作業だと思い出してください。
できる・できないを判断しないからこそ、本音が出てきます。
「自分がいない未来を想像しにくい」ときは、誰に何を残したいのかという利他的な視点に切り替えると、自然に言葉が出てきます。
「資源が足りない」と思えたら、今持っているものから考えず、未来の像から最小の一歩を決める。
「続かない」という悩みには、月に一度だけ“未来会議”を自分と約束するのが有効です。
時間軸を伸ばすことで、「現状の外」に出る感覚がつかみやすくなります。
深呼吸で肩の力を抜き、望む世界を鮮明に感じ取る。
そこから逆算して、今日の一歩をカレンダーに置く。
この流れが定着すると、来年のあなたは確実に変わります。
まずは小さな呼吸から始めましょう。
そして、今この瞬間に30分の「未来会議」を一つだけ予定に組み込んでみてください。
それが、あなたの新しい時間の始まりです。