「あの人とは、どうしても分かり合えない」
「なぜこんなに考え方が違うのか、理解できない」
「相手が間違っていると思うのに、指摘すると関係が悪くなる」
もしあなたがそう感じているなら、それはどちらかが間違っているからではありません。
実は、お互いの”当たり前”が違うだけかもしれないのです。
今日は、人との違いを「壁」ではなく「可能性」に変える視点についてお伝えします。
同じ景色を見ても、受け取るものは人それぞれ
たとえば、同じ道を一緒に歩いていても、
- ある人は「空の色」や「風の匂い」に気づく
- ある人は「お店の看板」や「混雑具合」に目がいく
- ある人は「相手の表情」や「声のトーン」を敏感に拾う
同じ場所にいても、見えている世界は少しずつ違います。
なぜなら人は、自分が”重要だ”と判断したものを中心に認識するからです。
「判断基準」はコンフォートゾーンに沿って決まる
私たちの判断基準は、過去の経験や価値観、慣れ親しんだ考え方に強く影響されます。
コーチングでいうコンフォートゾーン(慣れ親しんだ”当たり前”の範囲)です。
コンフォートゾーンの中にあるものは「自然で正しい」と感じやすい。
逆に、そこから外れるものは「違和感」や「不安」として感じやすい。
だから、同じ出来事でも評価が分かれます。
たとえば、同じ会議でも
- すぐ結論を出す人は「早く決めたほうが前に進む」と感じる
- 丁寧に確認したい人は「ここで詰めないと後で困る」と感じる
どちらも、その人の”当たり前”に沿って判断しているだけなのです。
判断の多くは「無意識」で起きている
さらに大事なのは、判断がいつも意識的に行われているわけではないこと。
私たちは無意識のうちに、過去の記憶や経験を引っぱり出して、目の前の現実と”合成”しています。
たとえば以前、誰かに強く否定された経験があると、
似た場面に出会ったときに「また否定されるかも」と身構えてしまうことがある。
頭では「大丈夫」と思っていても、身体が緊張したり、言葉が出にくくなったりします。
つまり、リアリティ(その人が”現実だ”と感じている世界)は、過去の記憶と今の状況が混ざり合って作られている。
だからこそ、違いが生まれるのは自然なことなのです。
違いを「正す」より、まず「楽しむ」
違いがあると、私たちはつい「どっちが正しいの?」と決めたくなります。
でも本当は、違いは争う材料ではなく、世界を広げる材料です。
そこで、こんな問いかけから始めてみてください。
- 「そう見えているんだね。どうしてそう感じたの?」
- 「その判断の背景って、どんな経験がある?」
相手を変えようとするより、相手の世界の見え方に興味を持つ。
それだけで関係は柔らかくなります。
あなたの「違い」は、尊重し合うことでエフィカシーを育てる
今日から、ほんの少しだけ。
自分に問いかけてみてください。
「あの人は、どんな”当たり前”を持っているのだろう?」
「私の”当たり前”を、相手はどう感じているだろう?」
答えは一つでなくて構いません。最初は曖昧でも構いません。
大切なのは、違いを「壁」ではなく「可能性」として見ることです。
人は、否定され続けると縮こまります。
でも、違いを認められると「ここにいていい」と感じ、エフィカシー(「自分にはゴールが達成できる」という自己評価)が高まります。
お互いを尊重し合い、一人ひとりのエフィカシーを育てていく。
そんな関わりが増えた先に、あたたかい世界が広がっていきます。
あなたには、違いを認め合い、人との関係を豊かにしていける力が、すでにあるのです。
