自分を認めることは、甘えではありません

前回の問いを試して、やってみたいことが少し見えてきた。
その勢いで、ノートに書いてみる。

けれど翌朝、読み返した瞬間にこんな声が湧いてきます。
「いや、自分には無理だよな」
「これを本気で言えるほどの実力はない」

謙虚さの表れではありません。
ゴールを支える「エフィカシー」が、まだ育っていないだけかもしれないのです。

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ゴールを描くほど、不安の声が大きくなる

ゴールは、心からやりたいことを、いまの自分の外側に置くことが大切。ここまで、そうお伝えしてきました。

ところが、ゴールを言葉にした瞬間に、別の声が返ってきます。
「あの結果が出たのは、たまたま条件がよかっただけだ」
「いまの自分では、まだ足りていない」

これは、誰かに言われた言葉ではありません。自分自身の独り言です。

どれほど抽象度の高いゴールでも、心から望むゴールであっても、「自分にはそれを達成する力がない」と脳が判断してしまえば、仕組みは動きません。
脳は「どうせ無理」という前提で情報を選びはじめ、一歩も出ないまま時間が過ぎていきます。

ゴールを決めるだけでは、足りないのです。
そのゴールを達成できる自分を、自分自身が認めていること
その認める力が、エフィカシーです。

「できる感覚」は、実績がなくても持てる

エフィカシーとは、「自分にはゴールを達成する力がある」という自己評価のことです。

ここで大事なのは、過去の実績に基づく「できる感覚」とは別物だという点です。

「前にうまくいったから、次もできるだろう」。これは過去の成功体験に頼った自信です。
一方エフィカシーは、まだ達成していない未来のゴールに対する自己評価
「やったことはないけれど、自分にはそれを達成する力がある」。これがエフィカシーです。

実績がなくても持てます。
というより、現状の外側にゴールを置いている以上、同じことを達成した経験がないのは当たり前なのです。

過去の自信と、未来の自己評価は別物

ここを混同すると、こんなことが起きます。

地図アプリで目的地を入れても、現在地がずれていれば、出てくるルートは見当違いになります。
自分の力を実際より低く見積もっているとき、脳の中でも同じことが起きている。
ゴールは正しく置けているのに、「いまの自分はここまで」という誤った現在地から、道順を引いてしまうのです。

だから、自分を低く見積もる独り言に気づくことが第一歩になります。

「応募したところで、どうせ通らない」
「あの評価は、周りに恵まれただけ」

気づいたら、未来側の自分ならどう言うかを想像してみてください。
「自分には、このゴールにたどり着く力がある」。
その言葉を、いまの自分が先に使いはじめるのです。

自分を認めることは、甘えではない

「自分にはできる」と認めるのは傲慢ではないか、と感じる人もいるかもしれません。

けれどこれは、過去の成果を誇ることではありません。
これから進む未来に向けて、自分に評価を与えることです。だからこそ、実績がなくても持てます。

そしてエフィカシーは、ゴールに向かうための土台でもあります。
土台がぐらついていれば、どんなに良いゴールを置いても、最初の一歩が出ません。

自分を認めることは、甘えでも過信でもなく、未来へ進むための準備です。
心から望むゴールを置いたうえで、「自分にはできる」と認める。
この二つが揃って、はじめて仕組みがフルに動き出します。


結果を出しても実力だと思えない、挑戦の前に「まだ早い」と感じる。
その正体は謙虚さではなく、エフィカシーがまだ育っていないことかもしれません。

今日の帰り道で、いちばん遠く感じているゴールをひとつ思い浮かべてみませんか。
そして未来の自分の側から、「自分にはできる」と言ってみる。

最初は違和感があって構いません。その一言が、あなたの力を解放する最初の鍵になります。

次回は、そうやって変わりはじめたときに働く「引き戻す力」についてお話しします。

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この記事を書いた人

苫米地式コーチング認定コーチ/苫米地式コーチング認定教育コーチ/TICEコーチ/PX2ファシリテーター。 苫米地英人博士から指導を受け、青山龍ヘッドマスターコーチからコーチングの実践を学び、世界へコーチングを広げる活動を実施中。あなたのゴール達成に向けて強力にサポートします。

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