ゴールは「大きく・自分ごとで・時間と空間を広げて」設定する

ゴールは大胆に、遠慮せずに大きく設定しましょう。
現状とゴールの間に生まれるギャップが、前進するための原動力となります。
強く引っ張られたゴムが勢いよく戻るように、ギャップが大きいほど目標に向かうエネルギーが強く働きます。

ただし、ここで重要なのは、そのゴールが本当にあなた自身のものであり、心から達成したいと願っているかを確認することです。
この確認を怠ると、どんなに立派で大きなゴールでも、知らぬ間に「他人の期待」に縛られ、努力が消耗と窮屈さに変わってしまいます。

他人に押し付けられたゴールは、頑張るほど不自由さが増します。
逆に、内から湧き出るゴールは、疲れていても自然に手が伸び、少しずつでも前進できます。
見極めのポイントは、実際に取り組んだ後の感覚に注目することです。
終わった後に心や体が軽くなるなら、方向は合っています。
失敗しても「またやってみたい」と思えるなら、そこにはあなたのエネルギー源があります。
ゴールを思い浮かべたときに体のどこかが温かくなるような感覚があるなら、それは自分のものだというサインです。

社会的に分かりやすい「年収いくら」といった指標は便利ですが、数字だけが独り歩きしていないか注意が必要です。
もしかすると本当に望んでいるのは、「夕方に家族と食卓を囲める働き方」や「好きな研究に没頭できる時間」かもしれません。
数字は手段であり、ゴールは生活の質や生き方の基準です。

自分のゴールだと確認したら、その影響を広げて考えてみましょう。
自分から始まり、家族、地域、国、アジア、そして世界へと波紋が広がるイメージです。
例えば「自分の健康」をゴールにすると、家族の食習慣が整い、職場での働き方が改善され、地域のスポーツイベントや健康講座に関わるきっかけが生まれます。
世界を良くするという言葉は大げさに聞こえるかもしれませんが、実際には自分の周囲から静かに始まり、その変化は確実に周囲へ伝播します。

空間だけでなく、時間も大胆に広げてみましょう。
十年後、百年後、千年後、そして一億年後まで想像を膨らませてみるくらいがちょうどいいのです。
時間を長くとるほど、短期的な損得や評価から自然に離れ、本当に残したいものが浮かび上がります。
教育や環境、文化や技術の継承は、百年単位で価値が現れます。
「千年後に何が残るだろう」と問うだけで、今日の選択の質が変わります。

大きなゴールは、私たちの「基準」を変えます。
今の延長で考えると、過去のやり方や人間関係の枠内でしか選択できません。
しかし、現状の外側にあるほど大きなゴールを掲げると、「今の自分では届かない前提」が生まれ、情報の集まり方や出会い、時間の使い方が自然に変わります。
行動の質が先に変わり、現実があとから追いつく。この順序が、変化を持続させる鍵です。

多くの人を幸せにしたいと思うなら、まず自分自身が満たされていることが重要です。
飛行機の酸素マスクの例えが示すように、自分が呼吸できなければ他人を助けることはできません。
自己犠牲で達成したゴールは持続しません。
あなたが中心であり、あなたの喜びが自然と周囲への貢献の力に変わります。

ゴールは大きく掲げるほど、推進力が生まれます。
ただし、それが自分自身のゴールであることを常に確認してください。
そして、影響の範囲を自分から世界へ、時間のスケールを十年から一億年へと広げて考えてみましょう。
自分の幸せを基盤にすれば、壮大すぎると感じるスケールも、今日の小さな一歩に確かな意味を与えてくれます。
もちろん、多くの人の中には、まずあなた自身が含まれています。
あなたが幸せでなければ、他の誰かを幸せにすることはできません。
あなた自身が主役です。

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この記事を書いた人

苫米地式コーチング認定コーチ/苫米地式コーチング認定教育コーチ/TICEコーチ/PX2ファシリテーター。 苫米地英人博士から指導を受け、青山龍ヘッドマスターコーチからコーチングの実践を学び、世界へコーチングを広げる活動を実施中。あなたのゴール達成に向けて強力にサポートします。

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