コンフォートゾーンは「移行」できる──ゴールが新しい「当たり前」をつくる

「変わりたいと思っているのに、気づけば元の自分に戻っている」
「新しい環境に飛び込んでも、しばらくすると居心地の悪さに負けてしまう」
「頑張って一歩踏み出しても、すぐに引き戻される感覚がある」

もしあなたがそう感じているなら、それは意志が弱いからではありません。
実は、コンフォートゾーンが移行していないだけかもしれないのです。

今日は、コンフォートゾーンの仕組みと、ゴール設定によって新しい「当たり前」へ移行する方法についてお伝えします。

目次

コンフォートゾーンは「固定」ではなく「選択」

コンフォートゾーンとは、「慣れている」「安心できる」「自分らしいと感じられる」範囲のことです。

仕事のやり方、人との付き合い方、日々の生活パターン──私たちは無意識のうちに、この「慣れた範囲」の中で行動を選んでいます。

多くの人は、コンフォートゾーンを「自分に備わった固定のもの」だと感じています。

しかし、そうではありません。
コンフォートゾーンは、過去の経験と自己イメージによってつくられた「選択の結果」です。

選択の結果であるならば、選び直すこともできる。
つまり、コンフォートゾーンは移行できるのです。

居心地の良さが、変化を遠ざけている

コンフォートゾーンの中にいるとき、私たちは安心を感じます。
脳にとって「いつも通り」は安全であり、エネルギーも最小限で済みます。

しかし、ここに落とし穴があります。

居心地の良さが、変化を遠ざけてしまうのです。

コンフォートゾーンの中にいる限り、脳は「今のままで大丈夫」と判断します。
新しい情報を拾う必要がなく、新しい行動を起こす必要もない。

その結果、日々は安定しますが、同時に同じ景色を見続けることになります。

「毎日同じことの繰り返し」「どこかマンネリを感じる」──その感覚は、コンフォートゾーンの中にとどまり続けているサインかもしれません。

同じ場所を広げるのと、新しい場所に移るのは違う

「コンフォートゾーンを広げましょう」──こう聞くと、今いる場所を少しずつ大きくしていくイメージを持つかもしれません。

しかし、ここでお伝えしたいのは、「広げる」のではなく「移行する」という考え方です。

今のコンフォートゾーンをいくら広げても、中心は「今の自分」のまま。
つまり、過去の延長線上に未来をつくろうとしていることになります。

一方、移行するとは、ゴール側に新しいコンフォートゾーンをつくり、そこへ自分の「当たり前」ごと引っ越すことです。

中心そのものが変わるから、見える景色も、集まる情報も、選ぶ行動も、根本から変わる。
これが、コンフォートゾーンを「移行する」ということの本質です。

ゴール側のコンフォートゾーンに臨場感を持つ

では、どうすればコンフォートゾーンを移行できるのでしょうか。

鍵は、ゴール側のコンフォートゾーンに臨場感を持つことです。

ゴールを達成した自分にとっての「当たり前の日常」を、できるだけリアルに思い描く。

  • ゴールを達成した自分は、朝どんなふうに過ごしていますか?
  • 誰と、どんな会話をしていますか?
  • どんな判断を、どんな気持ちで下していますか?
  • その自分にとっての「普通の一日」はどんなものですか?

こうした場面を鮮明にイメージすることで、脳は少しずつ「こちらが自分の居場所だ」と感じ始めます。

今の現実の臨場感よりも、ゴール側の臨場感が上回ったとき、コンフォートゾーンの移行が始まります
行動を無理に変えようとしなくても、「新しい当たり前」に合った行動を、脳が自動的に選び始めるのです。

脳は「新しい当たり前」を受け入れられる

「そんなに簡単にコンフォートゾーンが移るのか?」と思うかもしれません。

実は、脳は新しいコンフォートゾーンを受け入れる力を持っています。

たとえば、転職や引っ越しを思い出してみてください。
最初は慣れない環境にストレスを感じますが、しばらくすると「ここが自分の場所だ」と感じるようになります。

これは、脳が新しい環境を「コンフォートゾーン」として再設定した結果です。

同じことが、ゴール設定によっても起こせます。
ゴール側の自己イメージを繰り返し描くことで、脳は新しいコンフォートゾーンを「正常」として受け入れ始めるのです。

設定したゴールが「want to」であるか確認する

コンフォートゾーンの移行がうまくいかないとき、確認してほしいことがあります。

それは、設定したゴールが本当に「want to(心から望んでいること)」であるかどうかです。

もしゴールが「have to(やらなければならない)」──誰かの期待や義務感から設定されたものだとしたら、脳はそのゴール側のコンフォートゾーンに臨場感を持ちにくくなります。

  • 「やるべきだから」と思っているけど、ワクワクしない
  • 頭では正しいと分かっているけど、心が動かない
  • 移行しようとしても、すぐに元の場所に戻ってしまう

こうした状態が続くなら、ゴール自体を見直すサインかもしれません。

心から「そうなりたい」と感じるゴールであれば、脳は自然とゴール側に臨場感を持ち始めます。
want toのゴールだからこそ、コンフォートゾーンの移行はスムーズに進むのです。

コンフォートゾーンの移行が、人生のステージを変える

今日から、ほんの少しだけ。
自分に問いかけてみてください。

「今の自分のコンフォートゾーンは、どこにありますか?」
「ゴールを達成した自分の『当たり前の日常』は、どんなものですか?」

答えは一つでなくて構いません。最初は曖昧でも構いません。
大切なのは、今のコンフォートゾーンに気づき、ゴール側の新しいコンフォートゾーンに意識を向け続けることです。

コンフォートゾーンは、固定されたものではありません。
ゴールを設定し、その世界に臨場感を持つことで、移行できるものです。

あなたには、新しい「当たり前」へ移行し、人生のステージを変えていく力が、すでにあるのです。

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この記事を書いた人

苫米地式コーチング認定コーチ/苫米地式コーチング認定教育コーチ/TICEコーチ/PX2ファシリテーター。 苫米地英人博士から指導を受け、青山龍ヘッドマスターコーチからコーチングの実践を学び、世界へコーチングを広げる活動を実施中。あなたのゴール達成に向けて強力にサポートします。

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