私たちはしばしば「前回こうだったから今回も同じだろう」「これしか経験がないからこうするしかない」と、過去の出来事に思考を縛られがちです。
しかし、過去は単なる“学びの素材”であり、それだけで未来を決めつける必要はありません。
時間を「未来→現在→過去」という流れで捉えると、自分の行動の意味が大きく変わります。
過去の失敗や成功は、未来に向けて何をするかによって再評価され、その価値を変えていくのです。
例えば、
大学受験に失敗し、浪人生活を送ったAさんは、その期間に自発的な学習法の重要性に気づきました。計画的に参考書を読み込んだ結果、翌年には第一志望校に合格。その経験は、現在の後輩指導にも役立っています。
趣味のマラソンでフルマラソン完走を目指したBさんは、トレーニング前に「ゴールテープを切る瞬間の歓声」「体に流れる疲労感」「フィニッシュ後の達成感」を五感でリアルにイメージしました。その結果、練習へのモチベーションが持続し、見事完走を果たしました。
未来を描くためのアクションとしては、
- 毎日10分だけ「未来の自分」を想像する時間を確保する
ノートにイメージを書き出したり、ビジョンボードを作成したりして、具体的に未来の状況を描きましょう。 - 定期的に振り返りを行う
月に一度、過去の評価を書き換えるチャンスと考え、新しい行動や環境がどんな変化をもたらしたかをチェックします。
こうした習慣が、脳の盲点(スコトーマ)を取り除き、新たな情報やチャンスを自然とキャッチしやすくしてくれます。
過去は確かに私たちを形作る一部ですが、未来の可能性を決定するのは「これから自分が何を選び、どう行動するか」です。過去にとらわれず、未来から時間をデザインする意識を持ち、理想の自分へと一歩を踏み出していきましょう。