ゴール達成に効く脳の使い方とは?

ゴールを設定すると、脳は無意識のうちに次々と意思決定を行います。
これを支配するのが「ブリーフシステム」です。
過去の経験や価値観に基づき、自分や世界の捉え方を決定する無意識のルールの集合体です。
例えば、「人前で話すのが苦手だ」と信じていると、発言の機会を避けたり、緊張しやすくなるのは、このシステムの影響です。

私たちが「今体験している現実」は、過去に心の中で描いたイメージを組み合わせて生まれています。
新しいスマホを買うと同じデザインのスマホばかりが目につく現象(RAS)もその一例です。
初対面の相手に対しても、過去の似た状況の記憶を引き合いに出しながら「安心か不安か」を瞬時に判断し、行動を決めています。

どんなに論理的にゴールを立てても、無意識が「まだ現実ではない」と感じる限り、行動に移すエネルギーは湧きません。
例えば「3ヵ月で5キロ痩せる」と宣言しても、頭の中だけでイメージしているとウォーキングや食事管理を継続するモチベーションが途切れがちです。
しかし、引き締まった体型を鏡の前で詳細に思い描くことで、「それを現実にしたい」という衝動が自然と生まれます。

私たちの思考の多くは内なる声、すなわちセルフトークによって形づくられます。
無意識に繰り返される言葉が、信念システムを強化し、行動のハードルを変化させるのです。
まずは、自分の日常で繰り返し発している否定的なセルフトークに気づくことから始めましょう。
例えば「どうせ失敗する」「自分は根性がない」といった言葉をキャッチしたら、一度立ち止まり、その言葉を書き出してみてください。

次に、その思考を別の言葉に置き換えます。
単に「できない」と否定するのではなく、「今はまだ練習中」「少しずつ上達している」といった進行形の表現に切り替えることで、無意識の信念にポジティブな変化が起きます。
また、過去の小さな成功体験を思い浮かべながらセルフトークを行うと、自信が裏づけられてより強い動機づけになります。

習慣化のポイントは、日常のルーチンにセルフトークの時間を組み込むこと。
朝のコーヒーを淹れるときやパソコンを開くときなど、毎日決まったタイミングで自分に向き合う時間を設けると、自然とクセづけられます。
セルフトークを意識的な習慣に変えることで、無意識の自己肯定感が高まり、ゴールに向かう行動が無理なく増えていきます。

ゴール達成には、設定したゴールだけでなく、日々のセルフトークに注意を払うことが不可欠です。
まずはネガティブな言葉に気づき、それを進行形のポジティブな表現に変換してみてください。
小さなセルフトークの変化が、あなたの無意識を書き換え、大きな行動変容を生み出します。
今日から、自分自身にかける言葉をアップデートし、新しい未来を切り拓きましょう。

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この記事を書いた人

苫米地式コーチング認定コーチ/苫米地式コーチング認定教育コーチ/TICEコーチ/PX2ファシリテーター。 苫米地英人博士から指導を受け、青山龍ヘッドマスターコーチからコーチングの実践を学び、世界へコーチングを広げる活動を実施中。あなたのゴール達成に向けて強力にサポートします。

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