ゴールに向かって進むとき、どんなに小さな一歩でも、予期しない問題やトラブルに必ず直面します。
そんなときこそ、私たちの心に浮かぶ言葉、つまりセルフトークが重要な役割を果たします。
セルフトークとは、自分自身に向けた内なる声やつぶやきのことです。
例えば、パソコンの前で資料作成に苦労しているとき、「また失敗した」「自分には向いていないかもしれない」とつぶやいてしまうことはありませんか?
こうした言葉は無意識のうちに自分の気持ちを後ろ向きにし、行動意欲を削いでしまいます。
逆に、「自分にはまだ可能性がある」「ここまで進められたのだから、次はもっと効率的にやってみよう」と前向きに言い換えることで、自然と気持ちが奮い立ち、行動の幅が広がります。
まずは意識的に「自分が何をつぶやいているか」を観察してみましょう。
通勤中にスマホを見ているときや、休憩中にコーヒーを淹れているときなど、ふと頭をよぎるフレーズを書き留めてみると、自分では気づかないネガティブなセルフトークが浮かび上がってきます。
そのうえで、次のような言い換えを試してみてください。
例えば「どうせ自分には無理だ」と感じたときは、「まだ足りない部分があるだけ。次はこう補ってみよう」と考え直す。
マラソンの練習でペースが落ちた瞬間に「もうダメかもしれない」と思うのではなく、「ここまで30km走れた。次はフォームを意識してみよう」と前向きな視点に切り替える。
このような小さな変化が、積み重なるほど大きな自信へとつながっていきます。
日本人に特徴的なのが、誰かに褒められたときに「自分なんてまだまだ」とつい謙遜してしまうことです。
しかし、せっかくのポジティブなフィードバックを素直に受け取れないと、自己効力感が高まらず、次の行動への原動力を失いかねません。
褒められた場面では「ありがとうございます。その言葉を胸に、さらに成長を目指します」と素直にお礼を言う――この一言が自分の可能性を広げます。
セルフトークを前向きに変えたら、次に意識したいのが行動の連鎖です。
どんな場面でも、最後に自分に問いかけるのは「次どうする?」というシンプルな一言。
これを常に頭に置くことで、ネガティブな思考にとらわれず、「今自分に必要な行動」にフォーカスできます。
この習慣が、セルフトークのポジティブ化を行動レベルで定着させてくれます。
「人の限界はイマジネーションの限界」と言われるように、私たちの可能性はセルフトーク次第で大きく広がります。
ネガティブなセルフトークをポジティブに変え、謙遜を手放し、「次にどうする?」と常に自問する。
この3つを意識するだけで、自己効力感は無限に高まり、ゴール達成への推進力が一気に増します。
困難に直面したときこそ、自分に優しく、そして力強く声をかけてみてください。