静かな場所で深呼吸をしながら、心に浮かぶ「嬉しい瞬間」を思い描いてみましょう。
例えば、早朝の公園で小鳥のさえずりを聞きながら、ゆっくりとコーヒーを味わうひとときや、久しぶりに再会した友人との何気ない会話が心に残ることはありませんか?
こうした小さな体験が、自分の喜びの源を教えてくれます。
私たちは知らず知らずのうちに、SNSの「いいね」や周囲の期待を基準にしがちです。
しかし、他人の評価に依存すると、本当に心が躍る瞬間が見えにくくなります。
そこで大切なのは、自分自身の価値基準を明確にし、それを頼りに日々の判断を行うことです。
自分が何に価値を感じ、どんなときに満たされるのかを意識することで、心の揺れが少なくなり、自信を持って行動できるようになります。
例えば、地域の子ども食堂でボランティアを始めるのは、「誰かのために動くことで自分がどんな気持ちになるか確かめたい」という思いからです。
子どもたちが元気に駆け寄り、「おいしかった!また来るね」と無邪気な笑顔を見せてくれるたびに、胸の奥がじんわりと温かくなるのを感じます。
その瞬間、自分の行動が誰かの幸せに直結している実感が湧き、深い喜びへとつながります。
同様に、職場で資料作成に行き詰まっていた同僚をサポートしたとき、手伝った結果を見て「本当に助かったよ」と感謝の言葉をもらいました。
自分のスキルや時間を提供したことで相手の問題が解決し、その喜びを共有できた瞬間、大きな達成感と幸福感が一気に押し寄せ、仕事へのモチベーションが高まります。
これらの例から明らかなのは、他者への貢献が自己肯定感を高め、持続的な満足感を生み出すということです。
心理学の研究でも、自分の行動が誰かの助けになっていると強く感じられる場面は、人間の幸福度を著しく向上させると報告されています。
自分の価値判断を軸にした行動が、周囲との良好な関係性も育む好循環を生むのです。
まずは静かな場所で自分の内面に目を向け、どんな瞬間が自分にとっての幸福なのかを具体的に思い描いてみてください。
そのうえで他者への小さな貢献に挑戦し、自分評価を基準にした行動を積み重ねることで、あなたの毎日はより豊かに、そして充実したものになるでしょう。