成果の土台は「リラックス」にある──頑張っても効果が出ないときに見直したいこと

「いろいろなワークを続けているのに、思ったほど手応えがない」
「緊張しやすくて、本番になると力が入ってしまう」

もしあなたがそう感じているなら、能力や努力が足りないからではありません。
実は、心と身体が「力んだ状態」のままになっていて、せっかくの学びや工夫がうまく作用していないだけかもしれないのです。

今日は、やり方を増やす前に見直したい「リラックスの力」と、それを活かすための具体的な方法についてお伝えします。

目次

リラックスは「サボり」ではなく、成果を出すための土台

リラックスと聞くと、「甘え」や「怠けている」という印象を持つ方もいるかもしれません。

しかし、緊張しているとき、私たちは視野が狭くなります。
焦りが強くなり、判断が短期的になり、「目の前のこと」だけで頭がいっぱいになってしまう。
そうなると、せっかく学んだ方法やワークも、日常の中でうまく使えなくなります。

一方でリラックスしていると、呼吸は深くなり、身体の余計な力が抜け、思考にも余白が生まれます。
この余白があるからこそ、気づきが起こり、選択肢が増え、自然な行動につながるのです。

たとえば、同じプレゼンでも、「うまくやらなきゃ」と力んでいるときと、「伝えたいことを話そう」と肩の力を抜いているときでは、まったく違う結果になりますよね。

つまりリラックスは、「頑張らない」ことではなく、頑張りがきちんと成果につながる状態を整えることなのです。

緊張が続くと、私たちは「焦点」を見失いやすい

緊張状態が続くと、人は方法や手段に執着しやすくなります。

「もっと良いやり方があるはず」
「まだ足りていないから、もっとやらなければ」

こうした思考がぐるぐると回り、いつの間にか「やり方を探すこと」自体が目的になってしまう。
気づけば、本当に向かいたかった場所──つまりゴール──が見えなくなっていることがあります。

ここで思い出したいのは、あなたが本当に強化したいのは”方法”ではなく、”ゴール側のイメージ”だということです。

ゴール側の臨場感が高まるほど、自然と必要な情報が集まり、行動が整い、現実がそちらへ動き出します。
だからこそ、まず力みをほどいて「自分はどこへ向かいたいのか」を思い出すことが大切なのです。

緊張をほどく最初の一歩は「呼吸」から

では、どうすればリラックスできるのでしょうか。
もっとも身近で効果的な方法が「深呼吸」です。

背筋を軽く伸ばして、鼻から吸い、口からゆっくり吐いてみてください。
吐く息を少し長めにするだけでも、身体は落ち着きやすくなります。
30秒でもかまいません。

大切なのは「完璧にやること」ではなく、続けられる形で身体が少しでもゆるむことです。

習慣にするコツは、「やる場面」を決めることです。
会議の前、作業に入る前、家に帰った直後、寝る前など、日常の中で必ず訪れるタイミングに結びつけると、自然に続きやすくなります。

呼吸が整ったら、二つの問いで焦点を戻す

深呼吸で少し落ち着いたら、次の二つを自分に問いかけてみてください。

「今やらないとダメですか?」

焦っていると、すべてが緊急に見えます。
でも実際には、少し先でも間に合うことは少なくありません。
もし後でいいなら、いまは呼吸を整える、姿勢を戻す、水を飲むなど、「整える行動」を優先してみてください。
それだけで、次の一手の質が変わります。

「それはあなたのゴールに関係ありますか?」

不安になると、目の前のタスクにばかり意識が向きがちです。
でも、そのタスクは本当にゴールにつながっているでしょうか。
立ち止まって確認するだけで、無駄な力みが抜けていくことがあります。

ゴール側の臨場感を上げる小さな工夫

ゴール側がぼんやりしていると、行動も曖昧になりやすいものです。
だからこそ、未来のゴールを達成した場面を、できるだけ具体的に想像してみてください。

そこであなたはどんな表情をしていますか。
どこで、誰と、どんな一日を過ごしているでしょうか。
身体の感覚はどうですか。肩は軽いでしょうか。呼吸は深いでしょうか。

たとえば「理想の働き方」というゴールでも、「朝は落ち着いて始められて、午後は人と気持ちよく関わり、夜は家族と笑っている」くらいまで映像化すると、日々の選択が変わり始めます。

具体的であればあるほど、無意識はその未来を「現実に近いもの」として扱い始めるのです。

未来から流れてくるチャンスをつかむために

チャンスは、いつも分かりやすくやって来るとは限りません。

ふとした誘い、偶然の出会い、小さな違和感、やってみたいという軽い衝動。
そうしたものをつかめるのは、たいてい「余白がある人」です。

だからこそ、ワークを増やす前にまず整える。
力みをほどき、呼吸を戻し、ゴールを思い出す。
この順番に変えるだけで、同じワークでも”効き方”が変わってきます。

今日から、ほんの少しだけ。
まずは30秒、深呼吸から始めてみてください。

その小さな習慣が、あなたの本来の力を引き出し、未来を静かに、しかし確実に変えていきます。
あなたには、リラックスするだけで発揮できる力が、すでにあるのです。

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この記事を書いた人

苫米地式コーチング認定コーチ/苫米地式コーチング認定教育コーチ/TICEコーチ/PX2ファシリテーター。 苫米地英人博士から指導を受け、青山龍ヘッドマスターコーチからコーチングの実践を学び、世界へコーチングを広げる活動を実施中。あなたのゴール達成に向けて強力にサポートします。

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