「自分を変えたいのに、気づけばいつもの考え方に戻っている」
「ポジティブに考えようとしても、心の中で否定してしまう」
「なりたい自分があるのに、どこか『自分には無理だ』と感じてしまう」
もしあなたがそう感じているなら、それは性格のせいではありません。
実は、あなたが自分にかけている言葉──セルフトークが、自己イメージをつくり、行動を決めているだけかもしれないのです。
今日は、自己イメージがどのようにつくられるのか、そしてセルフトークの力で「なりたい自分」を設計する方法についてお伝えします。
あなたは自分に、どんな言葉をかけていますか?
一日の中で、あなたが最も多く会話をしている相手は誰でしょうか。
家族でも、同僚でも、友人でもありません。
自分自身です。
私たちは一日の中で、何千回、何万回と頭の中で自分に話しかけています。
「今日もやることが多いな」
「あの人、何を考えているんだろう」
「自分はまだまだだな」
「うまくいくといいけど」
こうした心の中のつぶやき──それがセルフトークです。
何気なく流しているこの言葉の一つひとつが、実はあなたの自己イメージを形づくっているのです。
自己イメージとは何か──行動の「土台」にあるもの
自己イメージとは、「自分はこういう人間だ」「世の中はこういうものだ」という、深いレベルでの思い込みのことです。
- 「自分は人前で話すのが苦手だ」
- 「努力すれば報われる」
- 「自分には大きなことはできない」
- 「人は信頼できる」
こうした自己イメージは、意識的に選んだものもあれば、いつの間にかできあがったものもあります。
そして大事なのは、自己イメージが行動の「土台」になっているということです。
自己イメージが「自分には無理だ」であれば、脳はそれに合った情報を集め、行動を制限します。
自己イメージが「自分にはできる」であれば、脳はそれに合ったチャンスや方法を見つけ出します。
つまり、自己イメージが変われば、見える世界も行動も変わるのです。
セルフトーク──一日何万回もの自己対話の影響力
では、その自己イメージはどうやってつくられるのでしょうか。
大きな要因の一つが、セルフトークの積み重ねです。
セルフトークは、一回一回は小さなつぶやきに過ぎません。
しかし、同じ言葉が何千回、何万回と繰り返されると、脳はそれを「事実」として受け入れ始めます。
たとえば、「自分はプレゼンが下手だ」と何度も心の中でつぶやいていると、脳はそれを自己イメージとして採用します。
すると、プレゼンの場面で「下手な自分」に合った行動を自動的に選ぶようになります。
逆もまた同じです。
「自分は伝える力がある」と繰り返していると、脳はそれに合った情報を集め、「伝えられる自分」としての行動を選び始めます。
セルフトークは、自己イメージの設計図なのです。
ネガティブなセルフトークが、自己イメージを固定する
問題は、多くの人が無意識のうちにネガティブなセルフトークを繰り返していることです。
- 「どうせうまくいかない」
- 「自分にはセンスがない」
- 「また失敗するに決まっている」
- 「自分なんかが」
こうした言葉が繰り返されるたびに、「できない自分」「ダメな自分」という自己イメージが強化されます。
そして自己イメージが強まるほど、それに合った行動が「当たり前」になり、自己イメージが自己証明されるループに入ってしまいます。
「やっぱりうまくいかなかった」→「ほら、やっぱり自分はダメだ」→さらに自己イメージが強化される。
このループは、意識しない限り自動的に回り続けます。
だからこそ、まず自分がどんなセルフトークをしているかに気づくことが重要なのです。
「自分らしくない」──たった一言が自己イメージを揺るがす
では、ネガティブなセルフトークに気づいたとき、どうすればいいのでしょうか。
完全になくそうとする必要はありません。
浮かんでくること自体は、脳の自然な働きです。
大切なのは、気づいたときにたった一言を添えることです。
「これは自分らしくない。次はこうしよう!」
たとえば、「どうせ自分には無理だ」と浮かんだら、
「──いや、これは自分らしくない」と心の中で言い添える。
この一言が、ネガティブなセルフトークの自動ループにブレーキをかけます。
そして、「では、自分らしい言葉は何だろう?」と、新しい方向へ意識を向けるきっかけになるのです。
セルフトークを変えれば、自己イメージが変わる
セルフトークを意識的に変えていくことで、自己イメージは書き換えられます。
そのとき有効なのが、ビジュアライゼーション──なりたい自分の姿を、映像として鮮明に思い描くことです。
たとえば、ゴールを達成した自分が、
- どんな場所で、どんな人と過ごしているか
- どんな表情で、どんな言葉を使っているか
- どんな気持ちで一日を送っているか
こうした場面を、映画のワンシーンのようにリアルに再生してみてください。
脳は、現実の体験とイメージの体験を明確に区別できません。
鮮明に思い描くほど、脳は「これが自分の当たり前だ」と受け入れ始めます。
すると、新しい自己イメージに合ったセルフトークが自然と生まれ、行動も変わっていきます。
ポイントは、「なりたい自分」の姿を、毎日少しずつ再生し続けるということです。
なりたい自分の言葉を、今日から使い始める
今日から、ほんの少しだけ。
自分に問いかけてみてください。
「今、自分に繰り返しかけている言葉は何だろう?」
「なりたい自分は、どんな言葉を自分にかけているだろう?」
答えは一つでなくて構いません。最初は曖昧でも構いません。
大切なのは、セルフトークに気づき、それを意識的に選び直すことです。
自己イメージは、生まれつき決まっているものではありません。
あなたが自分にかけている言葉の積み重ねで、今この瞬間もつくられ続けています。
だからこそ、なりたい自分の言葉を、今日から使い始めてください。
その言葉の一つひとつが、新しい自己イメージをつくり、未来の自分を設計していきます。
あなたには、自分の言葉で自己イメージを書き換え、なりたい自分を自分でつくっていく力が、すでにあるのです。
