一日に何万回も繰り返す「心のつぶやき」が、あなたの未来を書き換えている

「気がつけば、自分を否定する言葉ばかり頭に浮かんでいる」
「うまくいっても『たまたまだ』と片づけてしまう」
「やる前から『どうせ自分には無理だ』と思ってしまう」

もしあなたがそう感じているなら、それは性格のせいではありません。
実は、あなたが無意識に繰り返している「心のつぶやき」──セルフトークが、自己イメージをつくり、未来を方向づけているのです。

今日は、セルフトークがどのように自己イメージやエフィカシーに影響しているのか、そしてその言葉を変えることで何が起きるのかについてお伝えします。

目次

一日何万回の「つぶやき」──その影響力を知っていますか

一日の中で、あなたが最も多く会話をしている相手は誰でしょうか。

家族でも、同僚でも、友人でもありません。
自分自身です。

私たちは一日に数万回、頭の中で自分に話しかけていると言われています。

「今日も忙しくなりそうだな」
「あの発言、余計だったかな」
「自分はまだまだだな」
「次はもっとうまくやらないと」

こうした心の中のつぶやき。それがセルフトークです。

一つひとつは、ほんの一瞬の思考にすぎません。
しかし、それが何万回と積み重なったとき、その影響力は計り知れないものになります。

あなたが自分に繰り返しかけている言葉は、今この瞬間も、あなたの自己イメージを静かにつくり続けているのです。

セルフトークが脳の「事実」になるメカニズム

セルフトークが強力な理由は、繰り返されることで脳がそれを「事実」として受け入れるからです。

脳は、何度も繰り返し入ってくる情報を「重要な情報」と判断します。
そして重要な情報は、やがて信念(ビリーフ)として定着していきます。

たとえば、「自分は人前で話すのが下手だ」というセルフトークを何千回と繰り返していると、脳はそれを事実として採用します。
すると、実際に人前に立ったときに緊張が高まり、思うように話せなくなる。
その結果、「やっぱり自分は下手だ」とさらにセルフトークが強化される。

これが、セルフトーク → 信念 → 行動 → 結果 → セルフトーク強化という自己強化ループです。

ポジティブなセルフトークであれば、このループは上向きに回ります。
ネガティブなセルフトークであれば、下向きに回り続けます。

どちらのループが回るかは、あなたがどんなセルフトークを繰り返しているかで決まるのです。

ネガティブなセルフトークは、過去の情動記憶から自動生成される

ここで一つ、重要なことがあります。

ネガティブなセルフトークの多くは、あなたが意識的に選んでいるものではないということです。

前回までにお伝えしたように、過去の情動記憶は自己イメージをつくり、その自己イメージに基づいてセルフトークが自動的に生成されます。

かつて失敗して恥ずかしい思いをした情動記憶があれば、「また失敗するかもしれない」というセルフトークが自動的に湧いてきます。

過去に「お前には無理だ」と言われた情動記憶があれば、「自分には難しい」というセルフトークが、本人の意志とは関係なく繰り返されます。

つまり、ネガティブなセルフトークは過去の情動記憶が自動的に再生しているプログラムなのです。

だからこそ、「ポジティブに考えよう」と意志の力だけで変えるのは難しい。
プログラムの存在に気づかないまま、プログラムを止めることはできないからです。

セルフトークが自己イメージを決め、自己イメージがRASを設定する

セルフトークの影響は、気分や感情にとどまりません。
脳のフィルターそのものを変えてしまいます。

セルフトークの積み重ねは、自己イメージを形成します。
そして自己イメージは、RASのフィルタリング基準になります。

「自分にはリーダーは向いていない」というセルフトークが自己イメージをつくれば、RASはリーダーシップに関するチャンスをスコトーマに隠します。

「自分には大きなことはできない」というセルフトークが自己イメージをつくれば、RASは大きな可能性につながる情報を見えなくします。

逆に、「自分には新しい挑戦ができる」というセルフトークが自己イメージを書き換えれば、RASはそれに合ったチャンスや情報を意識に上げ始めます。

セルフトーク → 自己イメージ → RASの設定 → 見える世界 → 行動 → 人生

この流れの出発点にあるのが、セルフトークです。
だからこそ、セルフトークを変えることは、人生の流れそのものを変えることにつながるのです。

まず「気づく」、そして「言い換える」──実践の二つのステップ

セルフトークを変えるための実践は、シンプルな二つのステップです。

ステップ1:気づく

まずは、自分がどんなセルフトークを繰り返しているかに気づくこと。

ネガティブなセルフトークは自動的に生成されるため、普段は意識に上がりません。
しかし、「今、自分は何を心の中でつぶやいたか?」と意識を向けるだけで、少しずつその存在が見えてきます。

気づくだけで、セルフトークの自動ループにブレーキがかかります。

ステップ2:言い換える

ネガティブなセルフトークに気づいたら、それをゴール側の自分にふさわしい言葉に言い換えること。

「自分には無理だ」と浮かんだら、「これは自分らしくない。自分にはできる」と言い添える。
「また失敗するかもしれない」と浮かんだら、「自分はうまくいく方向に進んでいる」と置き換える。

最初は違和感があるかもしれません。
しかし、繰り返すうちに脳は新しい言葉を「自分のもの」として受け入れ始めます。
そして、新しいセルフトークに合った自己イメージが、少しずつ形成されていくのです。

want toのゴールがあるから、セルフトークは変えられる

ここで大切なことがあります。

セルフトークを変えるには、変える先の「基準」が必要だということです。

「ネガティブをやめよう」だけでは、何に言い換えればいいか分かりません。
その基準となるのが、want to──心から望むゴールです。

want toのゴールがあれば、「ゴールを達成した自分は、どんな言葉を自分にかけているだろうか」と問いかけることができます。

その答えが、新しいセルフトークになります。

ゴール側の自分が使っている言葉を、今の自分が先取りして使い始める。
すると、セルフトークが変わり、自己イメージが変わり、エフィカシーが上がり、RASのフィルターが切り替わっていきます。

セルフトークを変える力は、意志の強さではなく、「こうなりたい」という心からの願いの中にあるのです。


冒頭でお伝えした、「自分を否定する言葉ばかり浮かんでくる」「やる前から無理だと思ってしまう」という体験。
その正体は、過去の情動記憶が自動生成するセルフトークでした。

しかし、セルフトークは変えることができます。
気づいて、言い換える。その繰り返しが、自己イメージを書き換え、見える世界を広げていきます。

まずは今日、自分の心のつぶやきに耳を傾けてみてください。
そしてwant toのゴール側の自分なら、どんな言葉を使っているかを想像してみてください。
その言葉が、あなたの未来を書き換える最初の一歩になります。

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この記事を書いた人

苫米地式コーチング認定コーチ/苫米地式コーチング認定教育コーチ/TICEコーチ/PX2ファシリテーター。 苫米地英人博士から指導を受け、青山龍ヘッドマスターコーチからコーチングの実践を学び、世界へコーチングを広げる活動を実施中。あなたのゴール達成に向けて強力にサポートします。

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