知人との会話で「実はこんなことをやりたいんだ」と話した途端、「もっと現実的に考えたほうがいいよ」「失敗したらどうするの?」と返されて、気持ちが沈んでしまったという話を最近よく耳にします。
これは典型的な“ドリームキラー”の登場です。
コーチングでは「ゴールは人に教えない」が基本です。
その理由は、あなたのゴールを聞いた相手が無意識にドリームキラーになってしまう可能性が高いからです。
多くの場合、相手はあなたの未来ではなく、過去のあなたを基に判断します。
過去の延長線上で「無理なんじゃない?」と言われる言葉には、あなたが描く未来の視点が欠けています。
「あなたのためを思って言っているのよ」というフレーズを聞いたことがあるでしょう。
ドリームキラーは、あなたを失敗させようとしているのではなく、心配だからこそ助言しているのです。
例えば、長年の友人が「独立してみたい」と言えば、友人はあなたの性格や過去の苦労を知っているため「安定した仕事を捨てるのは危険だ」と言います。
そこには愛情がありますが、その愛情が未来の可能性を狭めてしまうこともあります。
ドリームキラーの言葉に心がざわついたなら、それはゴールへの向き合い方を見直すチャンスです。
「やりたいからやる」という純粋な気持ちが「やらなければならない」という義務感に変わっていないでしょうか。
ワクワクして情報を集める状態が“want to”です。
逆に、正しさや効率ばかりが気になり、他人の評価が心配で重く感じるなら“have to”に傾いています。
例えば、「英語を勉強しなきゃ」と肩に力が入っていた人が、実は「海外の人と自由にアイデアを交換したい」という本音に気づいた瞬間、表情が一気に明るくなることがあります。
目的を明確にすることで“want to”は再び活気を取り戻します。
ゴールを安心して話せる相手は、あなたの未来を基準に関わるコーチです。
コーチは過去ではなく、あなたが望む未来を基準に伴走します。
だからこそ、遠慮なく壮大なゴールを口にでき、現状を超えるための視点や行動の手助けを受けられます。
もしすでに口を滑らせてしまったら、ダメージを最小限に抑える工夫をしましょう。
まずは「心配してくれてありがとう」と一度受け止めること。
反論して相手を論破する必要はありません。
相手の言葉は“あなたのゴールが間違っている証拠”ではなく、“世間一般の見方の一例”として棚上げしておくくらいが丁度いいでしょう。
そして、心が揺らいだ分だけ、達成後の未来をより鮮明に描き直します。
匂いや音、体の感覚まで伴ったリアルなイメージを再インストールすることで、未来の臨場感が強まり、現在の迷いは自然に薄れていきます。
コーチがいることで、未来を基準にした安心できる場が得られます。
セルフトーク、例えば「できないかもしれない」という考えを「やってみよう」に変える手助けもしてくれます。
また、具体的な手段にとらわれず、本来のゴールに立ち返る視点を持つ力も養われます。
コーチは単なる応援者ではなく、あなたが目指すゴールの世界を共に見てくれる存在です。
ゴールは基本的に他人に話さない方が良いです。
話すことでドリームキラーが現れる可能性が高まりますが、彼らの言葉はあなたを思う善意から来ていることもあります。
その言葉に心が揺れたなら、「本当にやりたいこと」を再確認する機会です。
話して良いのは、あなたの未来を信じて疑わないコーチだけです。
もし他人に話してしまったら、その意見に感謝しつつ、情報として一旦保留し、未来のビジョンをさらに明確にしましょう。
あなたの未来は、あなた自身が創り出すものです。
静かに、しかし確実に、“want to”という情熱を燃やし続けましょう。