私たちが日常で受け取る情報は、脳が「重要」と判断したものに限られています。
認知科学の研究でもこのことは確認されています。
例えば、赤い車を買おうと考えると、急に街中で赤い車が目につくようになることがあります。
これは、脳が「赤い車」に関する情報を優先的に捉え、その存在を意識させているからです。
脳はこれまでに重要だと感じた情報を優先して取り込みます。
そのため、日々のルーティンに慣れてしまうと、新しい学びやチャンスを見逃しがちになります。
例えば、語学に興味がない人は、周囲で英語が流れていても気づかず、ポッドキャストの存在すら知らないまま過ごしてしまうことがあります。
では、どうすれば脳のフィルターをリセットし、新しい情報を取り入れられるようになるのでしょうか。
その答えは「ゴールを設定する」ことです。
コンフォートゾーンの外にゴールを置くことで、脳はそのゴールに関連する情報を自然と探し始めます。
例えば、「世界平和に貢献するために、3か月後にTOEICで600点を取得する」というサブゴールを立てると、英単語アプリで毎朝30分新しい単語を覚えたり、学習記録を手帳に書いて週末に振り返るといった行動が生まれます。
すると、「効率的な勉強方法」や「スコアを伸ばすコツ」といった情報が次々と目につくようになり、学習の効率が飛躍的に高まります。
ゴールに向けて行動を続けると、いくつもの好循環が生まれます。
目に見える成果(学習した単語数や試験結果など)がモチベーションを高め、脳が集めた新しい知識が学びの幅を広げます。
そして成功体験の積み重ねが「自分にもできる」というエフィカシーを育み、さらに行動を後押しします。
完璧なゴールを設定する必要はありません。
最初は「とりあえずこれをやってみよう」という小さな一歩で十分です。
その一歩が脳のフィルターを切り替え、新しい世界への扉を開きます。
そしてゴールを達成しそうになったら、次のステップでゴールを更新していきましょう。
今日から、あなたのフィルターを変えるゴール設定を始めてみませんか?
まずはゴールを一つ書き出してみてください。
それが、新しい発見と成長の第一歩になります。