やってみたいことが、ようやく見えてきた。
資格の勉強でも、社内公募でも、転職でも、副業でもいい。
思い切って身近な人に話してみたら、返ってきたのはこんな言葉でした。
「まだ早いんじゃない?」「それ、うまくいくの?」「いまのままでも十分じゃない?」
軽く受け流したつもりだったのに、その一言が何日も、判断のたびに頭の中で再生される。
意志が弱いからではありません。
周囲の言葉が、あなたのマインドに入り込んでいるのです。
軽く流したはずの一言が、何日も頭に残る
前回、くり返される心の独り言が自分像をつくる、という話をしました。
ただ、その独り言の中身は、すべてが自分の内側から生まれているわけではありません。
親にくり返し言われた言葉。学生時代に受けた評価。上司の何気ない一言。
外から入ってきた言葉が、いつの間にか独り言に取り込まれ、自分の声として再生されることがあります。
「自分には向いていない」というそのつぶやきは、本当に自分の考えでしょうか。
かつて誰かに言われた言葉が、自分の声として定着しただけかもしれません。
その言葉は、いつの間にか自分の声になっていた
「もっと現実を見たほうがいい」「そんなに急がなくてもいい」。
こうした言葉の多くは、善意から生まれています。
家族が心配して。友人が失敗を防ごうとして。先輩があなたを案じて。
けれど善意であっても、その言葉がゴールへ向かうエネルギーを静かに奪うことがあります。
「あなたのためを思って」という前置きがつく言葉ほど、深く入り込みます。
信頼している相手の言葉だからこそ、無防備に受け取ってしまうからです。
こうした存在をドリームキラーと呼びます。
ドリームキラーは敵ではありません。多くの場合、身近にいる大切な人です。
心配してくれる人ほど、引き戻す力を持つ
なぜ、大切な人がブレーキになるのでしょうか。
あなたが変わることで、相手の安心できる領域が揺れるからです。
あなたが新しい挑戦を始めれば、これまでの関係が変わるかもしれない。
あなたが先に進めば、相手は「自分は変わっていないのに」と落ち着かなくなることがある。
相手自身は、そんなことを意識していません。
それでも無意識のレベルで「いまのままでいてほしい」という力が働き、その結果、「やめておいたら」「リスクが大きいよ」という言葉が、善意の顔をして出てくるのです。
だから、責める必要はありません。相手もまた、自分の安心を守ろうとしているだけです。
「聞いたけれど、採用しない」と決めてみた
ここで思い出したいのが、マインドの門番は自分自身だということです。
外から入ってくる言葉を、すべて受け入れる必要はありません。
基準はシンプルで、「この言葉は自分をゴールに近づけるか、遠ざけるか」。
メールの振り分けに近いかもしれません。
届いたものを全部そのまま受信箱に入れる必要はなく、通すものと、別のフォルダに置くものを自分で決められます。
ゴールに向かう自分を認めてくれる言葉は、積極的に取り入れる。
可能性を否定する言葉は、相手の意図に関係なく、マインドには入れない。
これは、人を遠ざけることではありません。
相手の気持ちは尊重したうえで、「聞いたけれど、採用しない」という選択が自分にはある、と知っておくことです。
やりたいことを話したら動けなくなった、あの一言がいまも頭に浮かぶ。
その背景には、他人の言葉が無防備にマインドへ入り込む仕組みがありました。
今日の帰り道で、いま頭の中で再生されている否定的な一言を、ひとつ思い出してみませんか。
そして「これは、誰の声だろう」と確かめてみる。
自分の声ではないと気づいた瞬間から、その言葉を採用するかどうかは、あなたが選べます。
次回は、そうやって前に進もうとするときの「頑張り方」についてお話しします。
