主導権は、最初からあなたの手の中にあった

この数年、流されてきたと思ってない?

頼まれたから、引き受けた。
断る理由がなかったから、続けてきた。
気づけば、いまの役割にいて、いまの毎日を回している。

ふり返ると、「自分で決めた」と言えることは、あまり多くない気がする。

でも、ちょっとだけ聞いてみたい。
ほんとうに、あなたは何も選んでこなかったのかな?

目次

「選ばされてきた」と感じるのは、なぜだろう

中堅と呼ばれるころには、自分で決めたことより、頼まれたことのほうが多くなる。

「これ、お願いできる?」
「あなたなら安心だから」
「今回も、まとめ役をお願いしたくて」

そのたびに、あなたは応えてきた。
そして応えるほど、次の「お願い」が届くようになった。

外から見れば、それは信頼の証だ。
でも内側では、自分の意思より先に、誰かの依頼がある毎日に感じられる。

だから、「選ばされてきた」という感覚が残る。

引き受けるたびに、あなたは選んでいた

ここで、ひとつ思い出してみてほしい。

その「お願い」を、断ることはできなかっただろうか。

たぶん、できた場面もあったはずだ。
忙しいと言うこともできた。ほかの人に回すこともできた。

それでも、あなたは引き受けた。
チームが困るから。相手の期待に応えたかったから。自分がやったほうがうまくいくと思ったから。

それは、流されたんじゃない。
その場その場で、あなたが「引き受ける」ほうを選んできたということだ。

この数年は、選ばされてきた時間じゃなかった。
あなたが、選んできた時間だったんだ。

同じ「引き受ける」でも、力の湧き方が変わる

「でも、結局やることは同じじゃないか」
そう思うかもしれない。

たしかに、やることは同じだ。
ちがうのは、自分で選んだと知っているかどうかだけ。

「断れなかったから、やる」と思いながら動くと、心のどこかで力がこぼれていく。
「自分で引き受けると決めたから、やる」と思えると、同じ仕事でも足どりが軽くなる。

主導権は、何かを断ったり、大きく変えたりしたときにだけ手に入るものじゃない。
自分で選んでいると気づいた瞬間に、もうそこにある。

もし、きょうひとつだけ選び直すとしたら?

すべてを見直さなくていい。

きょうの予定の中からひとつだけ選んで、自分に聞いてみる。

「これは、自分で引き受けると決めたことだったかな」
「もし、いま選び直せるなら、やっぱり引き受ける?」

答えが「引き受ける」なら、それでいい。
同じ仕事が、きょうからは「選んだ仕事」になる。

答えが「ちょっと違うかも」なら、それも大事な気づきだ。
次に同じ「お願い」が届いたとき、少しちがう返事をしてみる余地が生まれる。

その役割は、あなたが選んできたもの

この連載のはじめに、こんな問いを置いた。

「その役割、いつから『あなた』になったんだろう」

いまなら、こう答えられるかもしれない。
その役割は、いつのまにか押しつけられたものじゃない。
あなたが一つひとつ、引き受けると選んできた積み重ねだった。

そしてそれは、あなたが誰かの期待に、ずっと誠実に応えてきたという証でもある。
その選び方を、恥じる必要はどこにもない。

だから、これから先も選べる。
足すことも、手放すことも、もう一度引き受け直すことも。


きょうから、ほんの少しだけ。
自分に聞いてみてほしい。

「この数年で、自分が選んできたことは何だっただろう」
「これから先、何を選んで引き受けていきたいかな」

答えはあいまいでかまわない。

主導権は、どこかへ取りにいくものじゃない。
最初からずっと、あなたの手の中にあったんだから。

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この記事を書いた人

苫米地式コーチング認定コーチ/苫米地式コーチング認定教育コーチ/TICEコーチ/PX2ファシリテーター。 苫米地英人博士から指導を受け、青山龍ヘッドマスターコーチからコーチングの実践を学び、世界へコーチングを広げる活動を実施中。あなたのゴール達成に向けて強力にサポートします。

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