ワクワクする未来がある人は、なぜ疲れにくいのか──ゴールが生むエネルギーと創造性の仕組み

「やりたいことがあるはずなのに、いざ動こうとするとエネルギーが湧いてこない」
「人より多く時間をかけているのに、成果も手応えも薄いまま日だけが過ぎていく」
「休息を取っても充電された感じがなく、同じ疲れを持ち越している気がする」

もしあなたがそう感じているなら、それは体力の問題ではありません。

あなたのエネルギーの「源泉」がどこにあるかが、疲れやすさと疲れにくさの違いを生んでいるのです。

前回、力みを手放しwant toで動くことがハイパフォーマンスの条件だとお伝えしました。
今日はその延長で、have toとwant toがエネルギーと創造性にどう影響するかを整理します。

目次

好きなことに没頭しているとき、なぜ疲れないのか──エネルギーが「湧き出す」仕組み

子どもの頃、夢中で遊んでいて、気づいたら日が暮れていた。
そんな経験を、誰もが持っているのではないでしょうか。

大人になっても同じことは起きます。

趣味に没頭しているとき。
好きな仕事に集中しているとき。
心からやりたいことに取り組んでいるとき。

何時間経っても疲れを感じない。
むしろ、終わった後にエネルギーが充填されたような感覚さえある。

一方で、たった1時間の退屈な会議でぐったりすることもあります。

同じ「時間を使う」という行為なのに、エネルギーが湧く場合と、エネルギーが奪われる場合がある
この違いは、体力や根性の差ではありません。
マインドの状態──つまり、その活動がwant toか、have toかで決まるのです。

多くの人は、エネルギーは有限だと考えています。
朝に満タンのエネルギーがあり、活動するたびに減っていき、夜にはゼロに近づく。
だから休息で回復させる必要がある。

もちろん、身体的な休息は大切です。
しかし、マインドのエネルギーは、この「消費モデル」だけでは説明できません。

好きなことをしているとき、エネルギーは減るどころか増えています。
夢中で取り組んだ後に、「もっとやりたい」「次はこうしよう」とさらに意欲が湧いてくる。

これは、エネルギーが「消費するもの」であると同時に、特定の条件下で「湧き出すもの」でもあることを意味しています。

その条件とは、ゴールに向かっている状態です。

心から望むゴールに向かっているとき、脳は報酬を予測し、活力を生み出します。
ゴールに近づいている感覚が、さらなるエネルギーを引き出す。
この循環が、「疲れにくい人」のエネルギーの正体なのです。

have toがエネルギーを奪い、want toがエネルギーを生む──同じ時間でも疲労が違う理由

ここまでの話を、have toとwant toの視点で整理してみましょう。

have to(やらなければならない)で動いているとき、脳はその活動を「脅威への対処」として処理します。

前回お伝えしたように、脳はストレスモードに入り、緊張と力みが生まれます。
この状態ではエネルギーが急速に消耗し、短時間でも強い疲労を感じます。

さらに、have toの活動には「報酬」がありません。
義務を果たしても、脳は「脅威が去った」と感じるだけで、喜びや充実感が生まれにくい。
だからこそ、どれだけ頑張っても達成感を感じられないのです。

want to(心からやりたい)で動いているときは、まったく逆のことが起きます。

脳はその活動を「報酬に向かうプロセス」として処理します。
リラックスした集中状態に入り、視野が広がり、創造的な発想が生まれやすくなります。
そして、活動そのものが報酬となるため、やるほどにエネルギーが湧いてきます。

同じ時間、同じ労力を使っていても、have toはエネルギーを奪い、want toはエネルギーを生む

日常がhave toで埋め尽くされていれば、エネルギーは消耗する一方です。
どれだけ休んでも、月曜の朝にはまた「行きたくない」という気持ちが戻ってきます。

しかし、日常にwant toの活動が増えれば、エネルギーは湧き出し、同じ一日でもまったく違う疲労感になります。

「自分は体力がないから」「もう歳だから」と思い込む必要はありません。
エネルギーの問題は、多くの場合、ゴールの質の問題なのです。

ゴールが脳の創造性を引き出す──ギャップが生むひらめきの条件

want toのゴールがエネルギーを生むだけでなく、もう一つ重要な効果があります。

それは、創造性が引き出されるということです。

ゴールが設定されると、脳は「現状」と「ゴール」の間にギャップを認識します。
そしてそのギャップを埋めるために、脳は自動的に創造的な解決策を探し始めます

これまで思いつかなかったアイデアが突然浮かぶ。
まったく関係ないと思っていた情報がつながって、新しい視点が生まれる。
ふとした瞬間に、問題の答えが降りてくる。

こうした創造的なひらめきは、才能の産物ではありません。
ゴールが脳に「ギャップを埋めろ」という指令を出した結果なのです。

ただし、この創造性が発揮されるには条件があります。
それは、ゴールがwant toであることです。

have toのゴールでは、脳は「最低限の対処」を探すだけです。
しかし、want toのゴールでは、脳は「最高の方法」を探し始めます。
ワクワクする未来に向かうからこそ、脳は創造性のスイッチを全開にするのです。

ゴール側の自分として過ごすと、エネルギーと創造性は尽きなくなる

エネルギーと創造性を持続させる方法は、シンプルです。

want toのゴールを持ち、ゴール側の自分として日常を過ごすこと。

ゴール側の自分は、何に時間を使っているでしょうか。
ゴール側の自分は、朝起きたときにどんな気持ちでしょうか。
ゴール側の自分は、日々の仕事にどんな意味を見出しているでしょうか。

この問いかけを持つだけで、同じ日常の中にもwant toの要素を見つけやすくなります。

そして、have toだと感じていた活動も、ゴールとのつながりが見えた瞬間に、want toに変わることがあります。

「この仕事は面倒だ」ではなく、「この経験は、ゴールに向かう自分にとって意味がある」。
そう捉え直すだけで、同じ活動から得られるエネルギーはまったく変わります。

一日の中で、have toの時間とwant toの時間は、どれくらいの割合でしょうか。
もしhave toが大部分を占めているなら、そこにエネルギー不足の原因があるかもしれません。

エネルギーは外から補給するものではありません。
want toのゴールが、あなたの内側からエネルギーと創造性を湧き出させるのです。


冒頭でお伝えした、「動こうとしてもエネルギーが湧かない」「時間をかけても手応えが薄い」「休んでも同じ疲れを持ち越している」という体験。
その根っこにあったのは、体力の不足ではなく、日常がhave toに偏っていたことでした。

しかし、want toのゴールを持ち、ゴール側の自分として日常を過ごし始めると、エネルギーは内側から湧き出し、創造性は自然と発揮されるようになります。

ワクワクする未来を持つ人が疲れにくいのは、特別な体力を持っているからではありません。
ゴールが、尽きることのないエネルギーの源泉になっているからなのです。

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この記事を書いた人

苫米地式コーチング認定コーチ/苫米地式コーチング認定教育コーチ/TICEコーチ/PX2ファシリテーター。 苫米地英人博士から指導を受け、青山龍ヘッドマスターコーチからコーチングの実践を学び、世界へコーチングを広げる活動を実施中。あなたのゴール達成に向けて強力にサポートします。

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