「毎日やるべきことはこなしているのに、充実感がない」
「頑張っているけれど、何のために頑張っているのか分からなくなる」
「もっと自分らしく働きたいのに、いつも誰かの期待に応えている気がする」
もしあなたがそう感じているなら、それはあなたのキャリアがつまらないからではありません。
実は、行動の動機が「外側」に置かれているだけかもしれないのです。
今日は、本当の動機と自由意志の力についてお伝えします。
そして、これまでお伝えしてきた内容の、最後の鍵をお渡しします。
「自分で選んだ」と思えるとき、人は最も強い
同じ業務でも、「自分で選んだ」と感じているときと、「やらされている」と感じているときでは、エネルギーがまったく違います。
たとえば、自分から「やってみたい」と手を挙げた仕事は何時間でも没頭できるのに、「これやっておいて」と頼まれた作業は30分で疲れてしまう。
内容の難しさではありません。
「自分の意志で選んだかどうか」が、エネルギーの質と量を決めているのです。
自分で選んだ行動には、推進力が自然に宿ります。
1年目の今、人が最も力を発揮するのは、「自分で選んでいる」と実感できているときなのです。
与えられた動機と、自分で生み出した動機
動機には大きく分けて二つの種類があります。
外から与えられた動機──評価、上司の期待、怒られたくない気持ち、同期との比較。
内側から生まれた動機──心からの興味、貢献したい思い、「こうありたい」という願い。
外からの動機は、短期的には行動を生みます。
「評価されたいから」「期待を裏切れないから」「同期に負けたくないから」。
しかし、外からの動機だけで動き続けると、やがて消耗します。
なぜなら、行動のたびに「自分の本心ではない」というズレが積み重なるからです。
一方、内側から湧いてくる動機は、尽きにくい。
それは外部の条件に左右されず、自分の中から生まれ続けるエネルギーだからです。
義務感で走り続けた先に、何が待っているか
「やるべきだからやる」「期待に応えなければ」「ここで頑張らないと評価が下がる」
こうしたhave toの動機で走り続けた先には、何が待っているでしょうか。
多くの場合、疲弊と虚無感です。
成果を出しても、「次もやらなければ」というプレッシャーが続く。
評価されても、「期待を裏切れない」という緊張が消えない。
昇進しても、「これが本当にやりたかったことなのか」と虚しさが残る。
これは、ゴールの中身が悪いのではなく、動機がhave toであることが原因です。
どれだけ立派なゴールでも、それが義務感から設定されたものなら、脳はそこに本当のコンフォートゾーンを築けません。
だから、達成しても満たされないのです。
1年目の今、目の前の仕事をhave toでこなし続けるか、want toに変えていくか──その選び方が、5年後・10年後の自分を大きく分けていきます。
want toで働くと決めた日から、景色が変わる
では、have toからwant toへ切り替えるには、どうすればいいのでしょうか。
答えはシンプルです。
「自分は何を心から望んでいるのか」を、改めて自分に問うことです。
ここまで見てきたように、
- 自分の「思い込み」がどのようにつくられたかを知り
- 周囲の声が見える世界を決めていることに気づき
- マインドの仕組みを理解し
- 推進力の源を知り
- 過去の感情と紐づいた記憶に気づき
- セルフトークで自己イメージを更新し
- 自分の価値を受け止め
- コンフォートゾーンを移行させ
- 人生全体にゴールを設定し
- ゴールが先、方法は後と知り
- ビジュアライゼーションで未来を先取りする
こうしたすべての土台にあるのが、「自分の自由意志で選んでいる」という感覚です。
want toで働くと決めた日から、同じ職場でも見える景色が変わります。
それは環境が変わるのではなく、あなたの内側が変わるからです。
自由意志──すべての選択は、あなたの手の中にある
自由意志とは、特別な才能でも、恵まれた環境でもありません。
「自分のキャリアを、自分で選んでいる」と自覚することです。
私たちは日常の中で、無数の選択をしています。
どんな姿勢で会議に臨むか、誰に話しかけるか、どんな言葉を使うか、どんな未来を描くか。
その一つひとつを、「会社に決められたもの」ではなく「自分が選んだもの」として捉え直す。
それだけで、同じ行動でもエネルギーが変わります。
「上司に言われたから資料をつくる」のか、「自分がチームに価値を届けたいから資料をつくる」のか。
行動は同じでも、動機の質はまったく違います。
自由意志は、すべての人にすでに備わっています。
ただ、1年目の忙しさの中で、忘れてしまっているだけなのです。
日常のhave toを、一つずつwant toに変える
「すべての仕事をいきなりwant toにするのは難しい」
そう感じるかもしれません。それは自然なことです。
大切なのは、一つずつ、少しずつ変えていくことです。
たとえば、「やらなければならない雑務」があるとします。
その作業の中に、「自分が誰に、どんな価値を届けているのか」を見つけてみる。
すると、同じ仕事でも動機の質が変わり、エネルギーが変わります。
あるいは、「付き合いで参加している飲み会」があるなら、本当に行きたいかどうかを自分に問い直す。
無理に行かないと選ぶことも、自由意志の行使です。
日常のhave toを一つずつwant toに変えていく。
その積み重ねが、やがて1年目全体のエネルギーを変え、その先のキャリア全体のエネルギーを変えていきます。
あなたのキャリアの舵は、あなたが握っている
今日から、ほんの少しだけ。
自分に問いかけてみてください。
「今の自分の行動は、自分の意志で選んでいるだろうか?」
「心から望む動機で、毎日を過ごせているだろうか?」
答えは一つでなくて構いません。最初は曖昧でも構いません。
大切なのは、「自分のキャリアは、自分の自由意志で選べる」と思い出すことです。
本当の動機は、外から与えられるものではありません。
あなたの内側から、静かに、しかし確かに湧いてくるものです。
お伝えしてきたこのシリーズも、ここで一区切りとなります。
「自分はこういう人間だ」という思い込みを手放すこと。
脳のロックオンを未来へ向け直すこと。
マインドの仕組みを味方につけること。
want toのエネルギーで動くこと。
過去の感情に縛られないこと。
セルフトークで自己イメージを書き換えること。
自分の価値を受け止めること。
コンフォートゾーンを引っ越すこと。
人生全体にゴールを置くこと。
力みを手放し、ゴールを先に決めること。
ビジュアライゼーションで未来を先取りすること。
そして最後の鍵が、自由意志で選ぶこと。
この一つひとつは、すべてつながっています。
そしてどれも、社会人1年目の今だからこそ、最も効果を発揮するものばかりです。
あなたのキャリアの主役は、あなた自身です。
あなたのキャリアの舵は、あなたが握っています。
あなたには、自分の自由意志でキャリアを選び、自分だけの未来を創っていく力が、すでにあるのです。
