とりあえずの・・・

人生の進路を見つけるために「ゴールを設定しましょう」と言われると、多くの人はこう思うかもしれません。

「自分にはできないかもしれない」
「何を目指せばいいのかわからない」

このように悩む人は少なくありません。特に、自由な想像が苦手だったり、自分に制限をかけてしまう人は注意が必要です。

社会経験が豊富な人ほど、「コストパフォーマンスは?」「リスクはないのか?」とすぐに考えてしまう傾向があります。これは重要な視点ですが、新しい挑戦やゴールを設定する際には逆効果になることもあります。

その理由は簡単です。脳は「これまでに重要だと感じたもの」だけを優先的に認識する性質があるからです。

私たちの目の前の世界は、脳が「重要だ」と判断した情報で構成されています。では、脳は何を基準に重要だと判断しているのでしょうか?

それは、「昨日までの自分が重要だと思っていたもの」です。つまり、私たちの脳は過去の経験や習慣に基づいて目の前の世界を作り上げています。

この仕組みがあるため、脳に新しい情報を取り入れるには、「昨日までの自分」の重要性を少し変える必要があります。そのために必要なのが、ゴール設定です。

ゴール設定は、単に目標を作るだけではありません。それは、自分の考え方を変え、脳に新しい情報を取り入れるための鍵となります。

例えば、旅行を計画した途端、行き先の観光地やお得なツアー情報が目に飛び込んでくる経験をしたことはありませんか?これは、脳の「RAS(網様体賦活系)」という機能が働いているからです。RASは、自分にとって重要だと判断した情報を選び取るフィルターの役割を果たします。

ゴールを設定すると、このRASが活性化し、ゴール達成に必要な情報を脳が次々とキャッチするようになります。

大事なのは、現在の自分の「コンフォートゾーン」の外にゴールを設定することです。コンフォートゾーンとは、私たちが安心感を感じる範囲のこと。この範囲内では変化が起きにくく、過去の延長線上の生活が続くだけです。

しかし、ゴールがコンフォートゾーンの外にあると、脳が「新しい情報」を必要と感じ、行動が変わります。その結果、これまで見えなかったチャンスが自然と目に入ってくるようになるのです。

「でも、完璧なゴールなんて思いつかない」と感じる人もいるでしょう。その場合は、「とりあえずのゴール」で構いません。楽しみながら設定していくことが重要です。

もしゴールを設定しなければ、昨日までの自分と同じ日々を繰り返すだけです。しかし、ゴールを持つことで、脳は新しい世界を見せてくれます。

未来は変えることができます。その第一歩は、ゴール設定から始まります。

さあ、「とりあえずのゴール」を決めて、楽しみながら前に進んでみませんか?

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この記事を書いた人

苫米地式コーチング認定コーチ/苫米地式コーチング認定教育コーチ/TICEコーチ/PX2ファシリテーター。 苫米地英人博士から指導を受け、青山龍ヘッドマスターコーチからコーチングの実践を学び、世界へコーチングを広げる活動を実施中。あなたのゴール達成に向けて強力にサポートします。

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