同じくらい忙しいのに、あの人が疲れて見えない理由

夜7時から始まった、海外拠点とのオンライン会議。
終わったのは9時近くで、画面を閉じた瞬間、どっと疲れが押し寄せてきました。

ふと隣の席を見ると、同じ会議に出ていた先輩が、楽しそうに次の企画のメモを書いている。
「さっきの話、面白かったね。あれ、うちでも試せそうじゃない?」

先輩の予定表は、自分と同じくらい、いや、それ以上に埋まっているはずでした。

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「30代だし、体力が落ちたんだな」と思っていた

最近、夜になると何も残っていない日が続いていました。
本業の資料づくり、後輩からの相談、立て続けの会議。家に帰れば、家のこともある。

「20代の頃みたいには動けないな。体力が落ちたんだろう」
そう納得しかけていたところに、あの先輩の姿です。年齢は自分より上。体力の差だけでは、説明がつきません。

貯水タンクで動く人と、湧き水で動く人

エネルギーには、二つの使い方があるのかもしれません。

ひとつは、貯水タンクのようなエネルギー。
朝に満タンにして、使うたびに減っていき、夜にはほとんど空になる。補給するには休むしかありません。

もうひとつは、湧き水のようなエネルギー。
使っているうちに、内側から少しずつ湧いてくる。動いているのに、むしろ元気になっていく。

この違いを生むのが、動機の向きです。
**have to(やらされている)**で動いているとき、脳はその活動を「脅威への対処」として扱い、ストレスモードでエネルギーを消費します。
**want to(心からやりたい)**で動いているとき、脳は活動そのものを報酬として受け取り、エネルギーが湧いてきます。

先輩は、湧き水で動いていたのです。

先輩の予定表と、自分の予定表を見比べてみた

翌日、思い切って先輩に聞いてみました。
「あんなに会議が続いて、疲れないんですか」

先輩は少し笑って、「疲れるよ。でも、どの会議も”何が面白いか”を一つ決めてから出てるかな」と答えました。

自分の予定表を見返すと、ほとんどの予定に「出なきゃいけないから」という理由しかついていませんでした。
同じ会議に出ていても、先輩は湧き水を汲み、自分はタンクを空にしていたのです。

同じ会議を「やりたい理由」から見直してみた

そこで、翌週の予定一つひとつに、「この時間で、自分は何を得たいか」を一行ずつ書き添えてみました。

「海外拠点のやり方から、新規事業のヒントを一つ持ち帰る」
「後輩の相談で、彼が自分で答えを出せる問いを一つ渡す」

予定そのものは何も変わっていません。けれど、会議が終わったあとの疲れ方は、明らかに違っていました。
持ち帰ったヒントをメモに書き足しているうちに、気づけば次にやってみたいことまで浮かんでいたのです。

エネルギーの蛇口を、want toの側にひねる

休息や睡眠が大切なのは、言うまでもありません。
ただ、休んでも回復しないときは、タンクの容量ではなく、湧き水の蛇口が閉まっているのかもしれません。
すべての予定をwant toに変える必要はありません。一日のうち一つでも蛇口が開けば、夜に残るエネルギーは変わってきます。


疲れにくさの違いは、体力の差だけでは決まりません。同じ予定を、have toで過ごすか、want toで過ごすかで、エネルギーの残り方は変わります。

明日から5分だけ、試してみませんか。
明日の予定を一つ選んで、「この時間で、自分は何を得たいか」を一行だけ書き添えてみる。
その一行が、閉まっていた蛇口を、少しずつ開いてくれます。

次回は、その「やりたいこと」を改めて考えようとしたとき、なぜか手が止まってしまう理由についてお話しします。

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この記事を書いた人

苫米地式コーチング認定コーチ/苫米地式コーチング認定教育コーチ/TICEコーチ/PX2ファシリテーター。 苫米地英人博士から指導を受け、青山龍ヘッドマスターコーチからコーチングの実践を学び、世界へコーチングを広げる活動を実施中。あなたのゴール達成に向けて強力にサポートします。

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